実践派と研究家の演技
マジックを実践で演じている人のDVDと、研究している人のDVDを見て思うのですが、明らかな違いがあります。
実践派のDVDは、カード等の扱いや説明は荒いが、テンポが良く、分かりやすい現象が多いです。
研究家のDVDは、カード等の扱いや説明や流れは丁寧で、変った現象もありますが、角度が厳しかったり、現象が地味だったり分かり難い物もあります。
実践派の人は、テンポを重視しているところがあり、そのテンポに合わせて演じると、どうしても扱いが雑になるところはあります。
説明が要るようなマジックはあまり演じません。
それもテンポを重視する為でしょう。
逆に考えれば、扱いを雑にしてでも保ちたい“テンポ”に、その人なりのウケるポイントがあるのでしょう。
研究家の人は、物の扱いや流れが丁寧なものが多く、見た感じもスッキリしています。
マジックをやり始めの人は、そういった見せ方の方が気に入るみたいで、動画サイトを見ていても、キレイに丁寧に見せる人が多いです。
研究家の人のDVDは、新たなマジックで面白いのですが、実践で演じてみると、あまり反応が無かったりするものもあります。
反応の良くないものは、実践派のDVDでもあります。
ですが、両方とも、おそらく本人が演じれば、イイ反応があるのでしょう。
結局、昔からあるようなマジックの方が、良い反応を得たりします。
これって、過去にあるマジックが完成しているからなのかも知れません。
どちらが良いとかはありません。
マジック界には両方必要です。
研究家が居ないと、新たなマジックは生まれません。
実践派が居ないと、マジックはマニアの世界だけの物になってしまいます。
私は出来れば、両方の良いところを身に付けたいのですが、なかなか難しいですね。
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